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2011年7月15日金曜日

「末社」と「拝所」の背景

送信者 2011/07


 「末社」も「拝所」も、一般的には“神々が鎮座されているお社”であるが、神仏習合の名残を今に色濃く留めている修験のお山・出羽三山は簡単には割り切れない長い伝統と事情を包含して複雑である。
 もちろん、“神々がましますところ”には変わりなく、中には今なお不思議にして“神秘”この上ない場所もある。数多くの末社と拝所が出来た背景には、多岐にわたるお山の歴史と事情があるが、概略は次のような点を指摘することが出来る。
 一、出羽三山は古来、自然崇拝や祖先の御霊が鎮まる霊場として信仰されてきたお山で、境内至る所神々や、御霊の鎮まるところ、との認識が強く働き方々にごく自然に“霊地”が発生した。
 一、出羽三山は古来、「羽黒派古修験道」の根本道場で、全山全てが「神」であってその懐の中で修行に励む伝統、特に御開祖・蜂子皇子の難行苦行の場所と伝えられる“秘所”や、ゆかりの“聖地”が遺されている。
 一、神仏が習合し、さらに修験道の大きな影響を受け、各地に霊験あらたかな「拝所」や「仏堂」あるいは「社」がつくられた。
 事実、現在出羽三山神社が関係者に示す、「末社・拝所」には二つの大きな流れがある。すなわち「一般信者向け」と「山伏修行向け」の二つである。

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